2024/06/28
研修
6月14日、東京ビックサイトにて開催されたInterior Lifestyle Tokyo 2024を見学してまいりました。
500社を超える企業による出展、魅力ある製品の数々に出会いました。
そのうちのほんの一部にすぎませんが、いくつかの製品をご紹介したいと思います。
今年の企画展示のテーマは「ニュー・ローカル」ということで、
ローカルに残るカルチャーにフィーチャーした製品が並ぶブースが非常に印象的でした。
SENDAI FORME
仙台秋保町の秋保石を使用したブックエンド
秋保石は湿気を吸う特徴のある凝灰岩で、大正から昭和にかけては、ものを保管する蔵や書庫などによく用いられた建材ですが、現在は使用されることが少なくなっているのだそうです。その秋保石の特徴を生かし、湿気を抑えてくれるブックエンド。見た目の可愛らしさだけではなく、機能性も伴っているのがうれしいポイントです。
TORCHIN
福岡県八女市の伝統工芸である八女提灯が持ち運びのできるポータブルライトとなった商品です。和紙から零れるやさしい明かりが強い光にあふれた私たちの心をゆるやかにほぐしてくれる。そんなコンセプトがとても素敵な製品でした。
MARUMAN JACQUARD
兵庫県西脇市の伝統工芸である播州織と先端技術であるコンピュータージャガードが組合わさり、様々な表現が可能となっています。右はレコード、左はレコードを再現した織物ですが、かなり忠実な表現が可能であることがわかります。また、そこに播州織の味や温かみも加わるため、ディスプレイとして飾ってもこだわりが感じられる素敵な商品でした。
2024/03/26
研修
2月23日、社員で神奈川・静岡に視察に行きました。
まずは神奈川県の松田山、西平畑公園の「まつだ桜まつり」を訪れました。
天候には恵まれませんでしたが、河津桜はほぼ満開で菜の花とのコントラストが非常に華やかでした。
斜面地に咲いていることもあり、縦方向に広がりのある開花風景、そしてその花の中を登っていく空間体験が普段の花見とは一味違う特別な体験となりました。
静岡県に移動し、お昼は「すぎ本 本店」さんにて富士宮焼きそばとしぐれ焼きを頂きました。
しぐれ焼きは桜エビやイカ、チーズなどの入った薄いお好み焼きのようなもので創業当時の70年以上前から変わらない作り方で作っているそうです。
かなり強烈なキャラのお母さんに言われるがまま、ほぼお任せで注文しましたが、とても美味しくそして楽しく頂きました(笑)
最後に、静岡県富士山世界遺産センターを訪れました。
この日は一日を通してあいにくのお天気でしたが、雨が降り地面全体に水が張っていたことが功を奏し、池に映る逆さ富士だけでなく鳥居まですべて反転した景色を見ることができました。
木格子の逆円錐の中はらせん状のスロープになっており、その壁面にはスロープを上がるにつれ、標高ごとに変わってゆく富士山の風景が投影されています。らせんスロープをあがりながら富士登山を疑似体験し、最上階の展望ホールでは天気が良ければ遮るもののない富士山を一望できます。
そしてらせんスロープを下がりながら、6カ所の展示室で、富士山の成り立ちから富士山が人々にとってどのような与えてきたのかなど、様々な視点から富士山について理解をさらに深めていくような流れをシンプルで非常に綺麗な導線計画によって可能にしていました。
壁面に投影される富士山の風景
展望ホール
(晴れていれば富士山を見ることができます。)
富士山の景色はプロジェクターにより映し出されているため
スロープを上がる自分の影もそこに投影され、
まるで自分もそこにいるかのような感覚になりました。
2023/07/28
研修
7月28日、社員で東京に視察に行って参りました。
〇産業遺産情報センターの見学を通して
ペリーの黒船来航から始まった造船、製鉄や石炭産業の歴史を順を追って学びながら、日本の産業革命について考える構成となっていたのでとても分かりやすく、知識の浅い人でもスッと頭に入ってきて、興味をひかれるような印象を持ちました。また、ただ日本産業の歴史について語り並べただけではなくて、日本産業の発展にかかわった人物のどんな思いと行動があって今に至っているのかについて知ることができたのが大きな学びでしたし、この施設の大きな特徴でもあるなと感じました。
その中で印象的だったのは、2人の人物でした。
まず、檀琢磨という人物は、「石炭が尽きても地元の人が生活できるように。築港をすれば100年の基礎になる」と述べ、100年を見据えた事業として三池港を作りました。実際に1908年に完成した三池港が100年経った今でも稼働していることに感銘を受けました。
次に長州ファイブの一人として伊藤博文らとともにイギリスに渡り西洋の文明を学んだ、山尾庸三という人物は「たとえ今は工業がなくても、人を育てればきっとその人達が工業を興すはずだ。」と東京大学工学部の前身である工部大学校を設立しています。
当時の人々が未来を見据えて工業を始めたからこそ今の日本があるのだと深く感じる機会となりました。
また最後に軍艦島に実際に住んでいた方のお話を聞く機会がありましたが、教科書では知ることができない、住んでいた方にしかわからないお話を聞けたことが感慨深かったです。例えば「島の人の住むビルとビルの間には通路がかけられていて、雨が降っても学校まで濡れずに行くことができる」とか「広場が海に面しているから、ボール遊びをしているとボールが海に飛んで行ってしまうことがあって、それを泳いで取りに行くことがよくあった」など教科書やインターネットの情報では知り得ない、本当の軍艦島の姿を少しだけですが感じられたような気がしました。また、それを楽しそうに話している姿を見ると、軍艦島は、私の持っていた厳しいイメージとは異なる、楽しい場所であったのかなと感じました。
〇東京カテドラル聖マリア大聖堂の見学を通して
今回初めてこの教会を見させていただきましたが、圧倒されました。光を反射し照り輝いている外観とは対照的に、内観はしっとりと落ち着いた雰囲気で心が休まるのを感じました。上から十字架の形に差す光も気持ちよく、時間の許す限りずっとそこにいたいと感じるほどでした。
〇東京日仏学院の見学を通して
至る所に日本の学校とは違う部分があり、見ているだけでとても楽しい気分になりました。例えば、形は日本の教室でもよく見られるような木の椅子でも、パイプ部分が青く塗られていたり、廊下の窓がステンドグラスになっていたり、部屋のサインに可愛らしいピクトグラムが使われていたり、自然に囲まれた木のテラスがあったりして、フランスの学校や建築はこんな感じなのかなとフランスの文化についても興味を持つきっかけとなりました。
私はテラスを囲むように建てられた分棟の教室にとても惹かれました。すべての教室が外部に面しており、教室間を移動する際には自然を肌で感じられ、教室内ではぼんやりと緑を感じられる、そんな空間で授業が受けられたらとても気持ち良いだろうなと思いました。上階に行くにつれ、外部に開かれていくような教室の配置も、所々、階段によってもたらされている緩やかな高低差も、上階と下階のスラブ位置のズレにより生まれた抜けもすべてが気持ちよくて、縦方向の空間利用の秀逸さに非常に感銘を受けました。
パイプの青い机・椅子
廊下にステンドグラス
ステンドグラスが映し出す光
可愛らしいピクトグラムの使われたサイン
テラスとそれを囲む教室棟